2017/02/17

cakes連載中「ポルトガル食堂」

ウェブメディアcakesでの連載「ポルトガル食堂」では、
ポルトガルを旅して出会った定番料理から、
ポルトガルのエッセンスを加えたオリジナル料理まで、
ワインと合わせてご紹介しています。
ご興味ある方、ぜひ一度チェックしてみて下さい。

ヴィーニャダアーリョシュ
豚肉のにんにくとワイン煮込み

オリーブの炊き込みご飯
オリーブも米も、ポルトガルでは人気者
柿とレモンのクミンマリネは、オリジナル

鱈とじゃがいものポルトガル風おかゆ
かぶの葉を加えます
バカリャウ・ア・ゴメス・デ・サ
鱈とじゃがいも炒めは、家庭お惣菜の大定番。
ゆで卵とオリーブはマストです
今後は、ポルトガルワインに合う和食おつまみなどもご紹介予定です。

2017/02/16

dancyu3月号「愛のある日本酒がほしい」

dancyu最新号は日本酒特集。


文字組の表紙、むずかしいんですよね。
ほどよくイラストや写真も組まれ、バランス見事!
「愛のある日本酒がほしい」というタイトルは、dancyu編集部きってのあの日本酒番長Kさんの、魂の叫びのように感じました。熱い!

面白くて何度も読んだのが、巻頭の「日本酒を相撲にたとえたら」という特集。

力士達の個性を日本酒の個性と重ね合わせ、酒の味わいの表現を、力士のイメージや技の繰り出し方などの相撲縛りにして、それがまた一層日本酒をおいしそうに感じさせました。日本酒愛と相撲愛の濁流にのみ込まれて、6ページなのに10ページ以上あるような濃さ。本当に楽しく読めました。

私も、日本酒勉強中ですが、担当したページは燗酒と洋な料理のペアリング。ペアリングの得意な代々木上原「アトリエフジタ」さんで、燗酒とフレンチ・ノルディックなフジタさんの料理との組み合わせをご紹介。フレンチノルディックとは言っても、柱となる食材は、瀬戸内の魚など故郷の食材。

日本酒は洋の料理にも合うんだよね、というところをさらに踏み込み、お燗で旨味や酸を立たせたお燗酒と料理の相性に特化しています。海外でも注目度が高い燗酒、日本ではこんな風にも合わせるよ、ということを、海外の日本酒ファンに伝えるようなイメージも、私の中にはありました。

たとえば、グラタンのチーズなどが燗酒の乳酸系の旨味と合うなんて、食べてみるとなるほど!なんです。日本人が先に抑えておきたいガストロノミックな喜びです。食べてみたい方は、アトリエフジタで実際に体験できます。


いつもお会いするとマデイラワインのことを
教えてくださる、私のマデイラ先生
読み応えばっちり、編集部の愛がパンパンで弾け飛び散っている、永久保存版的1冊。

ちなみに巻末の名物連載・或るバーテンダーには、大塚のマデイラワインバー「レアンドロ」の我らがアニキ、鈴木さんが載っていることも嬉しい偶然。

レアンドロというお店は、マデイラワインを全身で愛する鈴木さんそのもの。マデイラワインの品揃えは世界一で、ギネスブックにも認定されています。

今年10周年を迎えるレアンドロ。しかも鈴木さん、昨年ポルトガル本国よりマデイラワイン騎士団にも任命されたという筋金入り。栄誉ある帽子とマントを身にまとい、いつもの笑顔が弾けている写真が良かったですよ、鈴木さん。近々、飲みに行きます!

2017/01/31

比べない夜

心から会話を楽しめた、いい夜に共通すること。

料理が美味しいお店に行っても
出てきた料理の話はほとんどせず、
美味しいワインや日本酒を飲みながらも、
こりゃ美味しいねー、とその味を喜び合うだけ。
すぐに会話に戻る。
質問が飛び交い、
笑ったり、驚いたり、考え込んだりと、
感情が賑やかに動くこと。

腹を割ってとか、
腰を据えてとか、
そんな大袈裟なものじゃないけど、
でも、たとえば自分の人生の中の、あまり明るくないような話も安心してできる、
聞いて欲しくなる、そんな時間。
大人には貴重な、いい夜だ。

昨晩集まったのは、
辞めて10年以上経つ古巣の出版社の先輩と後輩たち。
年齢幅は上下10歳ぐらいあるけど、
もうそんなものが全く存在しないかのような気楽さ。
しかもお互いの近況もよくわからないまま、
数年ぶり、あるいは10年ぶりぐらいに会ったりしているのに、
軽々と時空を超えて席につける。

働いた部署も手掛けた仕事もみんなバラバラなのに、
でもあの先輩や、あの後輩が担当していた仕事は知っている。
しょっちゅう飲んでいたわけじゃないけど、
その人となりそれぞれに、懐かしさを感じることができる。
それって、かつて住んだ街のような、
かつて通った店のような、
そんな存在。

大人になって人生でいろんな失敗を重ねてくると、
時々その話を誰かに聞いて欲しくなる。
でも、誰にでも話せるわけじゃないし、
わかってもらえるわけじゃない。
だから、
懐かしさに包まれて、
リラックスしながら、
どんどん自分の話を聞いて欲しくなるような時間が、
本当に嬉しい。

そんな夜はきっと、
自分を誰とも比べない時間、なのかもしれない。

2017/01/23

1月21日の「ポルトガル食堂」は、コジード・ア・ポルトゲーザで温まりました

1人じゃできない飲み比べが楽しい
1月21日土曜日の昼下がりから開催した「ポルトガル食堂」は、新潟や山梨など遠方から来てくださった方を含め、総勢10名様のゲストにご参加いただきました。半数近くが男性でしたので、ごはんの量も少し多めに準備。

前回同様、今回もポルトガルのヴィーニョヴェルデ協会の協賛をいただいたので、ヴィーニョヴェルデのミニセミナーと試飲会も兼ねたスタンディングのTASQUINHA(タスキーニャ)スタイルでした。
2回目のセミナー、前回よりはお話もできましたが、やはり緊張します。セミナーが終わったらほっとして、思わず手元のヴィーニョヴェルデをぐっと飲み干しました。

今回のワインはヴィーニョヴェルデの白5種と赤1種、そのほかにもミーニョ地方の滑らかな赤、豊潤なマデイラワイン、さくらんぼリキュールのジンジーニャなど、全部で9種のワインを味わっていただきました。
以下が今回のラインナップです。


1. カヴェス・カンペロ/ヴィーニョヴェルデ白 微発泡1600
軽やかで心地よい微発泡とすっきりした酸味、レモンやライムなど柑橘系の爽やかな香りが広がります。
★2.キンタ・ダ・ラーザ /ヴィーニョヴェルデ白 微発泡2160
麦わら色に柑橘の香り、心地よい酸、きめ細やかな泡。土着品種3種をブレンドし、ふくらみのある旨味を感じる。グリル系の肉料理はもちろん、とくに魚介とよく合う。
★3.アデガ・デ・モンサオン エスコーリャ/ヴィーニョヴェルデ白 微発泡1080
口当たりのよい微発泡に丸みのある酸。高貴品種アルヴァリーニョが主体。現地では定番銘柄の一つ。
★4.ソアリェイロ/白 ヴィーニョヴェルデ2500
高貴品種アルヴァリーニョ100%のモダンヴェルデで最高峰の1本。シトラス系の爽やかな香り、豊潤で凝縮したミネラル感と長い余韻は、ワインだけでも楽しめる。
★5.テラス・デ・フェルゲイラ/ヴィーニョヴェルデ 
パークリング2160クリーミーで滑らかな泡はパーティ向き。シュール・リー方式ならではのまろやかさ。
6.タパ・ダ・モンジェス ヴィニャオン/ヴィーニョヴェルデ赤 微発泡2160
土着品種ヴィニャオン主体で果実味たっぷり、ぶどうの香りと旨味がしっかりした、大変珍しい微発泡の赤ヴェルデ。程よいタンニンで、意外に飲みやすい。
7.ヴァルジア・ド・ミーニョ レゼルバ2011/赤 2160力強さとエレガントさを感じる、ミーニョ地方のなめらかな赤。トゥリガ・ナシオナル100%で香り豊か。
8.ヴィニョス・バーベイト ミディアムスイート ミディアムリッチ/マデイラ 酒精強化ワイン3500
上品な甘さと豊潤な香り。3ヶ月間エストゥファ方式(加温熟成)で熟成中に熱を与える醸造方法は、世界で唯一無二。3年間の樽熟で複雑な旨味も持つ。
9.ジンジャ・デ・オビドス/さくらんぼのリキュール 2160 チョコレートカップに注ぐスタイルが人気。


毎回お配りするメニューカードとワインのリスト
料理は、ヴィーニョヴェルデを意識したおつまみを中心に6品。
和食とのコンビネーションも楽しんでいただきたく、柚子胡椒をアクセントに忍ばせた真鯛の昆布〆サラダなども。

1サラダ・ド・ポルヴォ/天草産たこのサラダ
2.ザラガトーア/鰯と紫玉ねぎマリネのカナッペ
3.オーヴォシュ・ヴェルデシュ/緑の卵
4.真鯛の昆布〆with和ハーブのサラダ
5.コジード・ア・ポルトゥゲーザ/ポルトガル式肉と野菜の煮込み
6. コジードスープの炊き込みご飯







コジードの1ステップ、肉を煮る鍋の中の様子

メインには、寒い真冬にぴったりの、ポルトガルを代表する煮込み料理「コジード・ア・ポルトゲーザ」を。

豚、鶏などの肉、ポルトガルのスモークハムサルピカオンやスパイシーな腸詰のショリッソを煮て肉のだしを取り、肉を引き上げたところにじゃがいも、キャベツ、にんじんなどの野菜を入れて煮込み、さらにはその旨味たっぷりのスープでご飯を炊く、というものです。

今回このコジードが大変好評だったので、来月2月25日(土)の「ポルトガル食堂」でもお出ししようと思います。8名様までは着席、それ以上のお申し込みをいただきましたら、立食のタスキーニャに変更予定です。

ご興味のある方、参加ご希望の方はこちらまでどうぞ!

2017/01/10

女子力という言葉

朝日新聞2017年1月10日社会面から

今朝の朝日新聞社会面に載っていた
「女子力」アップ 女子校PRという記事。
サブの見出しには、「モテ」ではなく「自立する力」育む とありました。

朝日によると、もともと「女子力」という言葉は2000年ごろ、漫画家の安野モヨコさんが知人編集者の奥さんの魅力を表したのがきっかけで、「素直な気持ちで女子として可愛らしかった」佇まいを表現したのだそう。それが一般に流行り、やがてモテ系女子の可愛らしさを表現する言葉にもなった。女子力という言葉をよく使っていた私自身、そんな風に感じています。柔らかくて軽やかで、女子であることを楽しむ感じの言葉。だから、好きな人とのあれこれをうまくいかせるための狙いだって、潜んでいる言葉。

実際自分自身も、仕事に没頭していてネイルもファッションも適当、デートも行っていない、女子トリートメントができていないと感じたとき、これじゃ女子力ゼロだよとか、女子力上げてこうとか、そんな話を周囲としていました。

最近でも、たとえば保育園で男の子を巡ってお友達の女の子がチョコや手紙を渡す攻防を繰り広げていたときに、「○○ちゃん女子力高いね」などと、お母さん同士でその様子を話す。つまり、女子独特の可愛らしさや発言、考え方やふるまいなどを総括して、女子力と言っていました。


でも、朝日の記事によると最近では、かなり使われる場面も様子も違ってきている。
いま、女子力という言葉は、オリジナルの頃とは随分と違った意味を加味されている様子です。
その違いっぷりに、ちょっと面喰いました。

たとえば、ある女子校の定義する女子力とは「明確なビジョンを持ってきちんと自立できる女性になるための力」。
ある男女別学校では「女子が男子と対等に能力を発揮していくために身に付けるべき力」。
しかも気になるのは、この男女別学校が男子に向けて求めるのは「○○校男子の人間力」

なんで女子は女子力で男子は人間力?

これらの学校が、もし生徒に個人の自立心や社会で生き抜く意識を鍛え、知識を学ぼうと言いたいのなら、なにもわざわざ女子力という言葉に置き換える必要なんかない。人間力でいい。

どうしてわざわざ今更、男子と女子向けに言い方を変える必要があるのだろうか。
これから男女の役割を極力分けない社会にして行かなければという時代に入りつつあるのに。

女子という表現の持つ、イマドキ感を借りたいのだろうか。
でも、これこそまさに、時代を逆行している表現に感じる。

急速な少子高齢化で負担がいやでも重くなり、いずれ子育てや介護といった自分を捧げていく問題との関りが今まで以上に難しくなっていくであろう10代に、なぜ男女別で人間力を教える必要がどうしてあるのだろう。
男女で分けるのは保健体育と身体測定だけで十分だ。

もしも学校で、子供の内面を社会的な存在になるように指導してもらえるのなら、私は男女の別でその内面を育てて欲しくはない。これからは、男女はその別なく、本当の意味で助け合って生きていかないと、社会が回らなくなるからだ。そっちを強調してほしい。男女ともに、同じ方向を向かって人間力を育てていかないと。

学校で男女の別をわざわざ作ってどうするの?

男らしく、女らしくなんて個性だから、当人が自分で勝手に育てていく。
もしくは家庭や彼らの周囲との関りで育っていく。

学校で教えようとする人間力に、男女の別はもう必要ない。
女子力という言葉に様々な意味をもたせると、
いつまでたってもワンオペ育児をしなければいけない働くママが減らないのではと
直感的に感じる私は、この国の女性に対する要求の高さを怖がり過ぎているのだろうか。

女子力育てるなら、生活力のある男子力も育てないと!