それらの存在が落ち着きある町の独特な雰囲気を作り出している。
その中でも、群を抜いて観光客に人気が高いのが、
世界で最も美しいとも言われているLivraria Lello&Ilmao、レロ・イ・イルマオン書店。
現在はレロ書店が通称になっている。
現オーナーのマヌエル・デ・ソウザさんに、短い時間だがお会いでき、
この書店の成り立ちなどを伺うことができた。
1906年当時、活躍していたXavier Esteves によって建てられた壮麗な建物は、
外観が教会のような雰囲気。
中は一転ドラマティックで、天井に広がる壮麗なステンドグラスや、
店の中心に存在する美しい細工が施された螺旋階段など、
世界のどこにもない、美しい書店を作ろうと考えた創業者の夢の実現でもあった。
ポルトの住人が知識を蓄えるために通う書店こそ、
美しい場所であるべきだと創業者は考えた。
天井のステンドグラスには、ラテン語でDecus in Labore 、
"Honor in Work"の言葉がデザインされている。
近年のエピソードとしては、ハリーポッターの原作者であるJ・K・ローリングが
ポルトに住んでいた頃、ここを何度も訪ね、
当時2階にあったカフェで時を過ごすことも多かったそう。
この書店の独特の雰囲気が、作品内にも影響を与えたと聞いた。
この日は店内の2階でポエトリーリーディングが行われていて、
アカデミックな雰囲気に満ちていた。
客が足を止め、ポエトリーリーディングに耳を傾ける様子は、
さながら劇場の様だった。
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